この度の西日本豪雨災害で被害に遭われた全ての皆様に心よりお見舞い申し上げます。
幸い弊社は無事でしたが、漸く福山市や倉敷市の友人に連絡がつき、人的被害は免れたものの水も電気もまだ復旧しない中、より被害の大きな地域のボランティアに走り回っていると聞き、一安心しているところです。
一部ニュースでも取り上げられましたが、首題の錯覚に関してひと言だけ書かせて頂きます。
我々の業界では「アンカリング」と言われるものです。
おみやげ屋さんの50万円の木彫りの熊がなぜ置いてあるか?恐らく50万円の熊をおみやげに買う方はあまりいらっしゃらないですよね?でも、この熊のアンカリングのお陰で3万円の木彫りが安く感じられ売り上げが伸びます。
「警報」の定義は、自治体ごと河川ごとに細かく規定された「重大な災害が起こるかもしれない基準を超えた」ということで、特別警報の際、アナウンサーが連呼していた「直ちに命を守る行動」は本来この時点でとらなければならないものです。数十年に一度の大雨が「特別警報」かもしれませんが、3年に一度の大雨でも災害は発生します。発生すれば結果は同じ・・・相手は自然の驚異です。大切な命が失われます。
すなわち「特別警報」がアンカリングです。「警報」の危険度は少しも下がっていませんが、「特別警報」が存在する事で、人間の心理は無意識に「警報」の危険度を低く錯覚します。
これは油断を責めているのではなく、「人は錯覚する物だ」という意識をもって「警報」を聞いてほしいという事です。
これから台風シーズン本番を迎えます。くれぐれもご注意ください。