皆様こんにちは。
ボブです。
デザインというよりはディレクションの範疇ですが、
最近よくこんな質問を受けますので取り上げてみました。

「折込チラシを打っても反応が薄く、ネット配信の方が反応がいいのでネットだけにしようと思っているのですが如何でしょう?」

答えからいうと「NO!」となります。
各広告メディアには、そのメディアの特性として本質的に持っている性質があります。
大きく分けると「受動広告」と「能動広告」です。
テレビCM、ラジオCM、新聞広告・折込広告、ロードサイド看板、交通広告、検索サイトのトップバナー広告(ターゲティングしないもの)などが前者、リスティング広告、ホームページなどが後者、業界新聞や特定の趣味に特化した雑誌広告、GDN、YDN等がその中間に当ります。

受動広告とは言葉の通り、消費者が望むと望まざるとに関わらず自然に目にする広告です。能動広告は消費者が興味の対象に対して自ら行動し、探し出さなければ目にすることのない広告です。
例えばダグマー理論のコミュニケーションスペクトルでいうところの「未知」の段階、世の中の誰も知らない全く新しい商品を売り出そうとする場合、当然誰も知りませんので能動広告だけでは知らせようがありませんね。したがって受動広告を動線とした計画を立てることになります。
では逆にその商品やサービスが世間に大きく広がり、ライバル企業もどんどん増えて、需要と供給が逆転し、プロダクトライフサイクルの成熟期、或いは衰退期に入ったとします。大体上記の様な問い合わせが来るのはこの段階です。
勘違いしがちなのですが、まだ既存のパイはありますので、能動広告の反応数はそれなりにあります。当然そもそも興味があって自分からアクセスしてくるのですから分母に対しての反応率も良くて当たり前です。但し、自社に一切落ち度はなくとも例えば転勤など、様々な理由で既存顧客は減っていきます。横ばいを維持するのに5%の成長が必要だと言われています。新規客を獲得する手段を放棄した時点で先細りは加速度的に進行します。
「受動広告と能動広告は常にどちらも必要」という事を忘れないでください。
何も「折込チラシ」を必ず打たなくてはならないと言っているのではありません。例えば来店型のサービス形態で、貴方のお店が「非常に乗降客数の多い大きな駅前に面して建っている」ということも立派な受動広告です。新規客に対してのアプローチと既存顧客の囲い込み、自店の条件を理解した上でどのように露出を取っていくかという事が大切です。

いくら貴男が若くて男前でも、一歩も外を歩かなければ誰にも告白されることは有りませんし、いくら貴男が年老いても、様々なアプローチを続ける限り振り向いてくれる人は必ず現れます。

若くて男前な貴男用の広告「基本的需要広告」と、年を取ってライバルも多い時用の広告「選択的需要広告」は、どのような点に気を付けて作成すればいいか、またいつか取り上げさせていただきます。乞うご期待・・・しないでボチボチお待ちください。。